本の紹介『複眼の映像』(橋本忍、文春文庫)

『羅生門』『生きる』『七人の侍』など、黒澤作品の脚本執筆者として有名な著者が、黒澤明との共同執筆の内幕や黒澤明との関係性などについて書いた本です。

 

黒澤監督との出会いと別れ、脚本の師匠である伊丹万作との印象的な問答、複数の執筆者が同時進行で同じ場面を書いていく共同脚本の生々しい内幕など、印象深いシーンの連続で一気に読み切ってしまいました。

 

もし、黒澤明が橋本忍と出会っていなかったら、黒澤明が共同脚本のやり方を「七人の侍」以降も変更せずにキャリアを積んだら…など、歴史に“もしも”はありませんが、想像をたくましくせずにはいられなくなる、そんな一冊です。

 

映画や創作などに少しでも興味のある方におすすめいたします。

(2018年11月7日)