生前に財産の名義を子に変えたい

「今のうちに自宅の名義を子どもの名義に変こうかと考えているのですが」

 というようなご相談を受けることが時々あります。

 

相談者の方がそうお考えになる理由としては、

  • 相続のときに揉めないよう、今のうちに子の持ち物にしておきたい
  • 遺言書で指定するよりも面倒もなく、分かりやすい
  • 相続財産を減らしておきたい
  • 確実に譲りたい子どもに名義を変えることで安心したい

など、様々です。

 

しかし、生前のうちに不動産や株式など財産の名義を変更すると「税金がものすごく高くついてしまう」可能性がある事、遺言書で希望を指定しておく方法を選択することで同じ結果も得られ、なおかつ税金も安く抑えられる可能性がある事などをお伝えすると、考えを改める方が多いです。

 

分かりやすく説明すると、生前に贈与する方法と、遺言書で指定しておく方法は、得られる結果は同じでも、かかってくる税金が違うということです。

 

 

【生前に財産を子の名義に変える場合にかかる税金】

(1)贈与税

※贈与する財産の評価額や遺産の総額にもよりますが、贈与税率のほうが相続税率よりも高くなる可能性が高いです。

 

(2)登録免許税「固定資産税評価額の2%」

※不動産の名義を変更するときに支払う税金です。

 

(3)不動産取得税「固定資産税評価額の3%」

※不動産を取得した人が支払う税金です。

 

 

【遺言書で指定した場合にかかる税金】

(1)相続税

 

(2)登録免許税「固定資産税評価額の0.4%」

※生前贈与に比べて5分の1の0.4%で済みます。

 

以上のようになります(相続による取得には「不動産取得税」がかかりません)。

 

 

相続のときに揉めないようにしたいという理由で、生前に名義を変更しようとされる方がいらっしゃいますが、生前の贈与は「特別受益」と呼ばれ、基本的に相続のときに遺産として計算に含めないといけなくなります(遺言書に書いておくことによりこの問題を回避することもできますがその方法については割愛します)。

 

 

相続や遺言は、間違った方法で進めてしまうと取り返しがつきません。

 

相続に向けて、そろそろ準備しておきたいとお考えの方は、当事務所に一度ご相談下さい。

※税金について具体的に対策をご希望の方には、相続に強い税理士をご紹介させていただきます。